昭和企業組合では、古くから受け継がれている職人の技や日本古来の文化を次世代に残すため、伝統産業職人とデザイナーによる下記の連携事業を支援しています。
京友禅職人と若手デザイナーのコラボレーションで、日本古来の色使いを現在のライフスタイルに提案します。
現在、京都の和装産業の生産量は、最盛期の3%にまで落ち込み、もはや産地としての存在まで危ぶまれる状態です。夢を持って京友禅の世界に飛び込んだ若者も、従来の和装の仕事だけでは食べて行けないのが現実です。京都の職人は昔から「作り上手の売り下手」と言われてきましたが、物が溢れる現在では作っても物は売れ残り、明るい兆しがみえません。
若い世代に受け入れられるような商品作りをしようと、祇園祭期間中には白楽天町で2008年・2009年にワークショップを開催して経験を蓄積してきました。京都で動いているだけでは流行がつかめないと東京視察も行い現地の専門家の意見も聞きました。デザイナーの吉田淳一氏(JY DESIGN)は、これまでの和装の伝統文化を活かし、いかに現代のライフスタイルに馴染ませるかを探求しました。そんな中で、京友禅の職人の日本古来の色彩へのこだわりと、職人が色を調合する作業の中で反物の端をパレットに見立てて色出ししていく事に注目し、これを単なる色見本ではなく雅やかすぎずに自然で上品にアレンジした「京色布」(商標登録申請中)を提案しました。そして京友禅の染色技術を活かして、若者に新しい色使いを提案するブランド「そめてん」(商標登録申請中)を立ち上げました。
「京色布」を使った商品を提案するために、2009年7月同時代ギャラリー(中京区1928ビル)で展示会を開催しました。事前のプレスリリースは無かったものの500名以上が来場し様々な意見を聞く事ができ、2010年2月から3月まで同時代ギャラリー(中京区1928ビル)で実験shopを催し市場テストを実施ました。商品はトートバッグ(舟形¥18,000/四角¥13,000)、ポーチ(ペンケース型¥3,800/丸型¥3,500)を各々4色(薄萌黄、水浅葱、雀茶、深紫)。鞄工房に吉田氏が何度も通って職人と話し合い、素材や構造、使い勝手にもこだわりました。
実験shopでの経験は非常に大きく、顧客層、価格帯、めざす商品の方向性など様々な情報を得ることができ、自信につながりました。今後は鞄以外の商品にも挑戦して、まずは京都でのショップ販売と京都を訪れる外国人旅行者にも日本の色使いを提案して行きます。
2010年3月10日 京都三条「ラジオカフェ(79.7MHz)」展示会広報の為、出演
2010年3月16日 京都新聞 地元経済面 掲載
2010年3月29日 KBS京都ラジオ「ただいま勤務中!森谷威夫のお世話になります!」出演。
2010年5月 8日 京都リビング新聞 2面 掲載